「ケアマネージャーの資格を取得すれば給料は上がるの?」
「ケアマネージャーになれば、デスクワークだけで働ける?」
今回はそんな疑問をお持ちの方に向けて、ケアマネージャーの資格取得後の仕事内容や給料の実態をご紹介します。
「ケアマネージャー」になっても「デスクワークだけ」にはならない
介護の現場で働く人は、利用者と直接接しながら介護をするため、体を使って働くことになります。
体力がある若いうちは問題なくても、歳をとっても介護業界で働き続けたいと思っている人、歳をとってから介護業界に転職したいと思う人にとっては体力の問題は避けては通れない問題です。
介護の仕事に転職希望する人の中には「介護の仕事でもケアマネージャーになれば収入もぐっと上がって、仕事も肉体労働ではなくデスクワークだけでよくなる」と思って、ひたすらに資格取得を目指す人もいます。
しかし、実態はそう簡単な話ではありません。
介護の仕事に転職すると、同じ介護職であってもたくさんの職種があることがわかりますよね。
その中でも、「ケアマネージャー」に興味を持つ人は多く、介護職の憧れのような存在と言えるかもしれません。
主婦の方の多くは資格を持たずに介護職として働き始めます。
介護職として働く中で、働きながら取得できる「ケアマネージャー」はとても魅力的にみえるようです。
さらに「ケアマネージャーになれば、肉体労働をしないで、デスクで介護プランを作成していればいい」と思っている人もいます。
介護プランをたくさん作成すれば、それだけ収入がアップするのだから、やればやっただけ収入を上げることができると思ってしまうようです。
しかし、実際の現場は想像と異なります。
「ケアマネージャー」になることはイコール介護の現場を離れるということではなく「介護の現場の仕事もできる上に介護プランを考えることもできる」ということになるのです。
介護の仕事はあくまでも実際に介護をすることがメインになります。
そして、一番多い仕事もプラン作成よりも実際の介護なのです。
介護業界の人手不足は続いています。
ケアマネージャーになればデスクワークだけになるわけではなく「デスクワークもできるようになる」程度に考えておいた方がいいでしょう。
ケアマネージャーには精神的な負担も
介護の現場で働いている人の多くは「最初のうちは体力的に大変だったけど、慣れてくると疲れない介護のコツがわかってきたから問題なくなった」と言います。
しかし中には「ケアマネージャーの資格をとって楽になりたい」と考える人もいらっしゃいます。
ケアマネージャーになっても現場の仕事がなくなるわけではないという話をしましたが、ケアマネージャーからみれば「現場にいるときにはなかった悩み」があるようです。
ケアマネージャーは、現場の介護職員以上に利用者の家族と接する場面がたくさんあります。
とくに急増している認知症の人を介護している家族にとってケアマネージャーは「心の頼り」でもあるのです。
現場で仕事をしている場合は、自分の勤務時間が終わればプライベートに頭を切り替えることが可能です。
終わらない仕事があるならば、次の人に引き継いでお願いすればいいのです。
しかし、ケアマネージャーにとっては、仕事を「他の人」にお願いすることがとても難しいことなのです。
ケアマネージャーの仕事をする上では利用者や家族との信頼関係が非常に大切になります。
利用者や家族によっては、合う合わないでケアマネージャーの変更を願い出ることもあるのです。
体力的には、ケアマネージャーの方が現場職員よりも楽になれる施設もあるかもしれません。
しかし責任が重い分、精神的な負担は大きくなります。
「ケアマネージャー」という職業の特徴として、精神的な負担が上乗せされると思っていた方がいいでしょう。
「ケアマネージャー」の基本給よりも、看護師の基本給の方が高い!
ケアマネージャーの仕事は、体力的にも精神的にも大変な仕事です。
それでも「ケアマネージャー」という資格に憧れる人が多い理由は、「介護職を極めた人という良いイメージ」と「介護の仕事の幅が広がる」ということでしょう。
ケアマネージャーの資格をとるためには、参考書と問題集をクリアすればいいわけではありません。
「現場の経験が5年以上」などの実務経験がないと受験すらできないのです。
介護の現場のいいところも悪いところも、すべてを知り尽くしたうえで試験に臨むことができるのです。
「ケアマネージャーになれば楽になる」「ケアマネージャーになればかっこいい」という簡単な理由だけでは、なかなか取得までたどり着くことは難しいでしょう。
実際にケアマネージャーとして働いている人は、収入や肩書よりも「介護の仕事の幅を広げたい」「もっと利用者に寄り添いたい」という動機で資格取得した人が多いのです。
収入だけに注目するならば、ケアマネージャーよりも看護師の基本給の方が高い傾向があります。
収入目的だけで「ケアマネージャー」を目指すと、モチベーションを維持することがなかなか大変かもしれません。
介護職のてっぺんとも言われる「ケアマネージャー」は、人柄も大切です。
利用者とその家族に寄り添えるケアマネージャーになるためには、やはりお金や立場を考えるだけでなく「介護の仕事が好き」という気持ちが一番大切なのではないでしょうか。
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